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黒鉛

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  • カーボンは、地球上に広く分布する元素で、生物体をはじめ、有機物質や無機物質の構成元素として存在しています。カーボンの存在を大別すると、無色のダイヤモンドと黒色のカーボンに分けられます。さらに黒色のカーボンは、すす・木炭・黒鉛・コークス・無煙炭などに分けられますが、一般にはその結晶の発達程度や物理・化学的性質の相違によって、これを黒鉛と炭素に分類しています。炭素を2000℃以上の高温度に加熱すると、温度の上昇とともにその結晶構造と性質が変化し、黒鉛になります。ダイヤモンドは中心および四隅に炭素原子を持つ正四面体構造で、極めて硬い結晶です。これに対し黒鉛は、六角形の網面が層状に積み重なった、極めて柔らかな潤滑性に富んだ結晶となっています。
  • 品種を選定するため、用途・必要な性能などご使用条件をできるだけ詳しくご指示ください。
  • 特長
    < 熱に強い>
    • 還元性雰囲気中なら、3000℃でも使用可能。
    • 高温で強度が増す。
    • 熱衝撃に強い。
    <電気を通す>
    • 電気の良導体です。
    <化学薬品に侵されない>
    • 酸、アルカリに優れた耐食性がある。
    <潤滑性がある>
    • 無給油でよい。
    <機械加工が容易である>
    • 精密加工も出来る。

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注意点
黒鉛は不活性雰囲気中では、著しい耐熱性を示しますが、セラミックスや金属に比べて唯一の欠点は、酸化雰囲気中で酸化消耗をすることです。600℃位から酸化消耗が始まり、温度が高くなるにしたがい消耗速度は増します。
  • 各種材料の高温比強度

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    他の耐熱材料は溶融・軟化などにより、高温になると、著しく強度が低下します。黒鉛の他の工業材料に見られない注目すべき特徴は、強度が2500(℃)まで温度と共に増大し、かつ常温強度の約2倍にも達することです。この特異な性質により高温の用途には必要不可欠の材料となります。
  • 熱膨張係数

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    一般金属に比べ、黒鉛の熱膨張係数は非常に小さい値を示します。熱伝導性の良さとあいまって、優れた耐熱衝撃性を発揮します。したがって、高温下で使用される用途では寸法精度の安定性に優れた材料であることがわかります。